下記の二社の枯れ池では 陶製のサカナが泳いでいます。 前者は多摩川のサカナ、 後者は急流を遡上する神使の鯉です。

 

① 多摩川のサカナ

多摩川水神社(六所神社境内)  東京都世田谷区野毛2-14-1

六所神社の境内に、多摩川(玉川)の洪水除けと水難防除、川魚の豊漁を祈願する「多摩川水神社」があります。

お参りするには小さな涸れ池に架かっている水神橋を渡らなければなりません。その水神橋の上で、涸れ池に目をやった瞬間、「えっ」と足が止まると共に思わず笑ってしまいました。

 なんと、(多摩川の?)サカナの陶製置物が池に置かれていたのです。陶製のナマズ、コイ、ハヤ?  らしきものが、涸れ池の中を泳いでいたのです。ちょっと子供っぽい演出です。普通、ここまでしますか! この奇抜さと泥臭さに脱帽。

008-1-2 枯れ池を泳ぐ陶製のサカナ

 

 

② 急流を遡上する鯉 

松尾大社  京都府京都市西京区嵐山宮町3

松尾大社では、大神様が太古、山城丹波の国を拓くため保津川を遡られる時、急流は鯉、緩やかな流れは亀の背に乗って進まれたと伝えられ、以来亀と鯉は神のお使いとされています。

社務所の前に、神使の亀と鯉を配した枯れ山水風の小庭が奉納されていて、急流を上る鯉の様子がよく表現されています。

 

急流を上る神使のコイ 特注で造られたコイと思われます。

008-2-2 急流を上るコイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大井神社の鯉

松尾大社の月読命と市杵島姫は、嵯峨の松尾大社から神使の亀に乗って大堰川(今の保津川)を遡上されたが、八畳岩あたりにさしかかると急流で進めなくなり、鯉に乗り換えて、亀岡市大井町に上陸して、大井神社に鎮座されたといいます。大井神社では鯉が神使とされています。

神使の館 鯉へ